気づかず読み過ごしてしまう人は多いかもしれません。しかし一読して、え?と思う人もいるでしょう。実際、問題のある箇所があるのですが分かるでしょうか。そんな“クイズ”を2問出題し解説します。

第1問

最近のニュースについて書かれた原稿ですが、このままでは問題があります。どこでしょうか。

答えと解説はこちら
「拘留」→「勾留」

どちらも「こうりゅう」と読みますが、法的に意味が違います。ここで問題になっている「こうりゅう」は、逮捕後、判決が確定するまでの間に、容疑者や被告の身柄を拘禁すること。「拘留」は、軽犯罪に科せられる軽い刑の一つです。

新明解国語辞典7版

中型や大型の辞書では、「拘留」について、より一般的に「捕らえてとどめておくこと」と広い意味も示しているものもあるのですが、法的な手続きでもあるのできちんと使い分ける必要があります。

 

 

第2問

ではこちらはどうでしょう。上の問題を踏まえると手がかりに気づきそうです。

答えと解説はこちら
見出しの「罰金」→「過料」
どちらも罰として支払いを科せられるものですが、混同できません。「過料」は、刑法上の刑罰である「罰金」とは異なる行政罰です。ちなみに刑罰では、より軽い「科料」もあり、同じ「かりょう」の「過料」と紛らわしいため、それぞれ区別するために「とがりょう」「あやまちりょう」と読むこともあります。

新明解国語辞典7版

「罰金」は、一般的に「制裁金」という意味合いで広く使われる言葉ですが、法的には重い刑罰であり、うっかりすると間違った使い方になってしまう場合があることを、覚えておかなければなりません。

三省堂国語辞典7版

 

知らないと、一見問題なく通じそうに思えるかもしれません。しかし、そこが落とし穴。誤解のないよう、より正確な言葉を選ぶことを意識していくことが大切です。

 

日本語力を磨く 校閲オンライン講座

次回は5月30日(日)の10:30~12:00で、受講料は3850円です。今回の講師は“校閲歌人”の澤村斉美記者。日本全国、世界中どこからでも参加できます。

昨年6月からオンライン化した毎日新聞の校閲講座は大変好評でリピーターも多数。回を追うごとに受講者が増えており前回は約250人でした。

校正・校閲に関心のある人はもちろん、ライターの方や文章を書くことを趣味としている一般の方々にもおすすめします。

フォローすると最新情報が届きます

Twitter