読めますか? テーマは〈漢字〉です。

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好字

答え
こうじ
(正解率 67%)

よい意味を持った文字。縁起を担いで地名、人名などで用いられる。元号も、漢字2字の好字が選ばれる。2019年5月からと決まった平成の次の元号にはどんな字が用いられるだろうか。

(2017年12月11日)

選択肢と回答割合

こうじ 67%
すきじ 8%
すいじ 26%


仮借

答え
かしゃ
(正解率 38%)

漢字の使い方の一つで、元の字の意味とは無関係に、字の音を借りて他の意味を表す。元来「のこぎり」を表した「我」を一人称代名詞に用いるのが仮借の一例。当て字の一種ともいえる。なお「かしゃく」と読めば「許す」という意味で「仮借ない批判」などと使う。

(2017年12月13日)

選択肢と回答割合

かりかり 3%
かしゃ 38%
けしゃく 59%


譌字

答え
かじ
(正解率 23%)

誤字のこと。「訛字」とも書く。康熙字典や大漢和辞典で「譌字」とある文字は誤字とされる。なお「亥豕の譌(がいしのか)」は文字が似ていることで生じる誤りのこと。

(2017年12月15日)

選択肢と回答割合

いじ 50%
かじ 23%
ちょうじ 27%


◇結果とテーマの解説

(2017年12月24日)

この週は「漢字に関する漢字」を出題しました。

日本人が漢字好きというのは、例えば「漢字の日」に発表される「今年の漢字」が注目されることでもうかがえます。それにしても「北」というのはちょっと……。12月12日が漢字の日であるのは「いいじ、いちじ」の語呂合わせだそうですが、「好字=いい字」はなかったのでしょうか。

「好字」は元号の選定に関しての毎日新聞記事に出てきました。手持ちのパソコンでは一発変換しませんから、特殊な場面のみに使われる言葉なのでしょう。音読み同士で素直に読めば間違えないはずなのですが、知らない言葉だと分からなくなる人がいることがこの数字からうかがえます。

なお日本に漢字2字の地名が多いのは、奈良時代の「好字令」で国から縁起のよい2字の漢字にするようお達しがあったことにちなみます。「泉」が「和泉(いずみ)」、「上毛野」が「上野(こうずけ)」となったなど、読みとあまり関係なく変えられた例も少なくありません。

「仮借」は漢字についての解説書などによく出てきます。専門用語なので、円満字二郎さんの「漢字ときあかし辞典」(研究社)では「大昔の中国語では発音が似ていたことから当て字的に用いられたもの」と言い換えられています。同書で例として挙げられたのは「原」です。

「原」はもともとは“泉”という意味の漢字で、そこから転じて“本来の”という意味でも使われていましたが、やがて、発音がよく似た“広く平らな土地”を指すことばを書き表すために代用されるようになりました。

「借=シャ」の使用例としては、他に「借問」(試みに質問すること)があります。手持ちのパソコンでは「仮借」は変換しませんでしたが「しゃもん」は一発変換しました。

「譌字」は予想通りの難しさでした。この語は調べた範囲では国語辞典に載っていません。しかし「大漢和辞典」を開くと「譌」という字がちょくちょく出てきます。「改訂 むずかしくないぞ!! 誤字俗字・正字」(日本加除出版)という本には

康熙字典や大漢和辞典(諸橋轍次著、大修館書店)で「譌字」とある文字は誤字とされています。
文字の骨組みに誤りがあり、正しい文字とは認められず、使用が望ましくないものとされている文字です。康熙字典では誤字を「譌字」と記されています。

ところで「譌」は「訛」の異体字とする漢和辞典と「譌」が本字とする辞書に分かれています。「大漢和辞典」では「訛に同じ」となっています。国語辞典の一部に「譌字」が見当たらない代わりに「訛字(かじ)」として載っているのは、国語辞典として異体字を採用するわけにいかなかったためと思われます。

そういえば今年「フェイクニュース」という言葉がはやりましたが「訛伝」は「間違った言い伝え」のこと。日本語でいうなまりではありません。報道機関の校閲としては、誤字はもちろん事実関係のチェックを怠ってはならないことを常に銘記しなければならないと思います。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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さまざまな文学作品が築いてきた味わい深い日本語の一端を紹介しています。

美しい季節の言葉を味わいたい方、間違えずに使いたい方におすすめです。

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