読めますか? テーマは〈食料〉です。
勿体
(2017年10月16日)
選択肢と回答割合
もったい | 92% |
けったい | 4% |
げそ | 4% |
お香々
(2017年10月18日)
選択肢と回答割合
おかか | 43% |
おこうこう | 53% |
おしゃんしゃん | 5% |
直火
(2017年10月20日)
選択肢と回答割合
なおらい | 1% |
ちょっか | 1% |
じかび | 97% |
◇結果とテーマの解説
(2017年10月29日)
この週は「食料」がテーマでした。
by Tomomarusan
食料といえば「食糧」との使い分けにいつも悩まされます。例えば毎日新聞用語集
の使い分けによるとしょくりょう
食料〔食べ物全体〕食料自給率、食料品(店)、生鮮食料
食糧〔穀物を中心とした主食物〕食糧安保、食糧管理制度、戦後の食糧難
注: 「食料・糧援助」「食料・糧危機」「食料・糧事情」「食料・糧需要(供給)」「食料・糧不足」「食料・糧問題」「食料・糧輸出(入)」などは両方使われる
となっています。どちらも使うというのが多すぎますが、逆にいえば決まっているもの以外、あまり統一にこだわることはないということです。
10月16日の「世界食料デー」は訳語ですがイベント名として決まっているものの一つといえるでしょう。「勿体」はこの日にちなむ出題でした。
2017年10月16日、まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」をテーマに日本で映画の撮影準備を進めているダービド・グロス監督のトークイベントがありました。映画のタイトルは「MOTTAINAI(もったいない)キッチン」。
10月18日の毎日新聞東京版によると
大量の食べ物を捨てる社会に住みたいのか、人々と分かち合い「もったいない精神」を大事にする社会にしたいのか、私たちの行動が問われている
と訴えたそうです。日本人の古来の「もったいない」という言葉と文化に感銘を受けたともいいます。まさにもったいないお言葉です。
「お香々」はお新香のことですが「おかか」と間違えた人が多くいました。「おかか」はカツオブシの女房ことば。そして「香(こう)」はみその女房ことば。だから元は「お香々」はみそ漬けのことでした。
女房といっても奥さんのことではありませんよ。宮中に仕える女官が食べ物などについて直接呼ぶのを避けたのが女房ことばです。念のため。
「直火」はほとんどの人が読めたのですが、むしろそれを確かめるための出題でした。出題時の解説にも書きましたが、常用漢字表では「直」は「チョク」「ジキ」「ただ(ちに)」「なお(す)」「なお(る)」の音訓が掲げられ「じか」はありません。現在、毎日新聞では常用漢字表に従い「直火」は「じか火」か、「直火(じかび)」とルビを付けています。ルビがなくても読めるのではないかという予測の検証のために出題しました。今後の参考にさせていただきます。
さて、直火はいいとして、では「直箸」は?と調べてみると、多くの辞書に載っていないということに気づきました。広辞苑第7版の新規収載語の一つに「直箸」がありました。意外に新しい言葉だったのですね。