読めますか? テーマは〈働く人〉です。

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罷業

答え
ひぎょう
(正解率 73%)

仕事をしないこと。「同盟罷業」の略としてストライキをも指す。罷業はほぼ死語だが労働組合法などに残る。きょうはメーデー。その起源は1886年5月1日に8時間労働などを求め米国の労働者がストをしたこと。

(2017年05月01日)

選択肢と回答割合

げんぎょう 5%
ひぎょう 73%
りぎょう 21%


吏道

答え
りどう
(正解率 88%)

官吏、つまり役人の守るべき道徳。森友学園の国有地売却問題にからんで財務省OBは「吏道廃れる」と後輩をしかっている(毎日新聞連載コラム「時の在りか」3月4日)。

(2017年05月03日)

選択肢と回答割合

りどう 88%
しどう 10%
じょうどう 2%


司々

答え
つかさつかさ
(正解率 23%)

多くの役所・役人。「大辞泉」(小学館)では2012年の第2版で「古語の復活」と注記して「各省庁をいう」の意味で採録。ただし石原慎太郎元東京都知事が「司々の専門性に任せていた」と述べているように、中央官庁に限ったことではなさそう。

(2017年05月05日)

選択肢と回答割合

しし 43%
じじ 34%
つかさつかさ 23%


◇結果とテーマの解説

(2017年05月14日)

この週は「働く人」というテーマでした。5月1日のメーデーに合わせたものですが、3日と5日は国民の休日なのでどうしようと思っていました。しかし例えば新聞社がそうであるように、休日にも働いている人はたくさんいます。

「罷業」はストという言葉に取って代わられましたが、「罷免」という言葉は今もよく使われます。朴槿恵(パク・クネ)前大統領は裁判所の弾劾によって罷免されました。

「罷免」は日本国憲法にも出てきます。

第15条 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。
すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない。

第68条 内閣総理大臣は、任意に国務大臣を罷免することができる。

ここで連想されるのは、復興相の辞任です。表向き今村雅弘氏本人の意向による辞任ですが「事実上の更迭」とされます。ここで「罷免」という言葉を使わないのは、例えば閣議の決定に抵抗する閣僚に対し憲法68条を適用して罷免するという形ではないことを表しているのでしょう。

閣議決定とは全閣僚が合意しなければ出せないものですから、1人がその決定にどうしても従わないと罷免されるわけです。だから閣僚たちの中に内心おかしいと思った人がいても罷免を恐れて黙っているのではないでしょうか。

しかし閣僚はなにも首相のために働いているわけではないはず。「すべて公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」ということも銘記してほしいと思います。

「吏道」はそういう公務員の在り方をいう言葉といえるでしょう。「吏」は日本国憲法にも出てくる常用漢字ですが、「吏」という字自体あまり見なくなっている昨今だからか、「時の在りか」という毎日新聞のコラムで「1強栄えて吏道廃れる」という見出しとともにこの言葉を出したさいには「りどう」のルビが振られていました。

でも正解率は悪くありません。「吏」の字は「人民は弱し官吏は強し」という星新一の伝記小説で覚えた人も多いのではないでしょうか。

「司々」は石原慎太郎元東京都知事が「つかさつかさに任せていた」と何度か口にしていたのですが、かなり低い正解率なので、「忖度(そんたく)」ほどには広まっていないようです。

政界ではけっこう昔から使われているのですが、古語であり国語辞典では載せていないものも少なくありません。一種の業界用語といえるでしょう。内輪で言うぶんにはかまわないのですが、外に向けて発するときには「それぞれの責任者」などと言ってほしいものです。

憲法の条文を繰り返しますが「公務員は、全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」。一部のために国有地を法外な安値で売ったり、閣議決定で辞書にない意味をあることにしたりするようなことが罷(まか)り通ってはなりません。

そんな仕事をする公務員については「罷免することは、国民固有の権利」ということを思い出しましょう。

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