読めますか? テーマは〈脚〉です。

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歩度

答え
ほど
(正解率 45%)

歩く速度。または歩幅の程度。「歩度を速める」などと使う。三島由紀夫は1964年の東京五輪で競歩を観戦したとき「夢の中で悪者に追いかけられるときの動きのようで、上半身は必死に急いでいるのに、下半身はキチンと一定の歩度を守るのだ」と記した。

(2017年04月17日)

選択肢と回答割合

ふど 31%
ぶど 24%
ほど 45%


脚半

答え
きゃはん
(正解率 74%)

「脚絆」とも書くが「絆」は常用漢字外のため新聞では「脚半」が原則。脚を保護するため、すねに巻き付けてひもで結んだ布。昔の旅人、今はお遍路さんなどがつける。ちなみに「遍路」は春の季語だ。

(2017年04月19日)

選択肢と回答割合

かっけ 18%
きゃはん 74%
あしなかば 7%


脛骨

答え
けいこつ
(正解率 79%)

すねにある太い骨。脛は訓読みで「すね」「はぎ」。すねの後ろ側は「ふくらはぎ」で保護されているが、前部(向こうずね)は皮膚のすぐ内側に脛骨があるため、打撲すると誰でも痛い。ここから「弁慶の泣きどころ」ともいわれる。なお脛骨と同音の「頸骨」は首の骨だ。

(2017年04月21日)

選択肢と回答割合

ていこつ 5%
けいこつ 79%
ひこつ 16%


◇結果とテーマの解説

(2017年04月30日)

この週は「脚」がテーマ。散歩が気持ちよい季節ですからね。

このテーマの字を「足」としなかったことにご注目ください。

脚と足の使い分けはよく迷います。例えば、暖かくなってくると「なまあし」の女性が増えますが、漢字だと「生脚」か「生足」か。「大辞林」第3版、「三省堂国語辞典」5、6、7版、「大辞泉」2版では「生足」と、いずれも「足」となっています。しかしそれでいいのかと少々疑問になります。

「毎日新聞用語集」では「足」は「一般用語。手の対語、主として足首から先の部分」、「脚」は「主として太ももから下の部分、物を支える部分」とあります。「太ももから下」に注目したら「生脚」のはずですが、「一般用語」としては「生足」でもいいのかなあという気もします。

もっとも「なまあし」は俗語なので、普通の新聞記事に出てくることはめったにありません。だから悩むこともほとんどないといえます。しかし、嫌な事件の例ですみませんが「人間のあしの一部が発見された」という場合は時々出てきます。

「漢字の使い分けときあかし辞典」(円満字二郎著、研究社)にはこうあります。

日本語では、《足》は主に“くるぶしから先”を、《脚》は“股下からくるぶしまで”を指す漢字として使い分ける。

これに従うと「足の一部が発見」だと足の指かなにか、かなり小さい部分ということになります。でも多分もっと大きいのではないか。問い合わせて「脚」と直したことがあります。

前置きが長くなりましたが、「足」というよりは「脚」の表記が今回のテーマ名にふさわしいことがお分かりいただけたのではないでしょうか。

「歩度」はこの中で最も低い正解率となりました。「ふ」と読むのは将棋であり「ぶ」と読むのは「3割1分」などの数え方や「歩留まり」などの経済関係で使われます。あくまでも「あるく」意味を示す「歩」の読みは「ほ」。だから「歩を進める」という場合も「ほ」と読みます。実は当初「歩を進める」で出題するつもりでしたが、将棋の駒の歩を進める場合としては「ふをすすめる」もあり得るのでやめました。

「脚半」は「脚絆」とも書き、パソコンなどではそちらの方が出やすいようです。しかし「絆」は常用漢字ではなく、新聞では「脚半」と書くのが原則です。これは新聞として勝手に新しい表記を作っているのではなく、400年前にも「脚半」という表記は使われていたことが「日本国語大辞典」の用例から分かります。なお、「きずな」の読みに関しては新聞では「絆」の字を使えることにしています。

「脛骨」の「脛」は常用漢字ではないのですが、8割近い正解率となりました。同じ読みの「頸骨」よりは難しいような気がしていましたが、ともに同じつくりなので同じ読みと覚えている人も多いのかもしれません。

さて、大型連休です。車での移動も結構ですが、できるだけ自分の足で野道を行きませんか……待てよ、この「足」はこちらでいい? いや、道に接しているのだから「足」で大丈夫……と、やはり「足」「脚」の使い分けは簡単なようで迷うことが多いのです。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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