読めますか? テーマは〈水と動物〉です。

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答え
すっぽん
(正解率 62%)

甲羅がやわらかい淡水性の亀。食用。かみつくとなかなか離れない。鼈の字は音読みではベツで鼈甲(べっこう)に使われるが、鼈甲はスッポンではなく海亀タイマイの甲羅からつくる。タイマイもスッポンも世界の絶滅危惧種リストに挙がっている。

(2016年07月11日)

選択肢と回答割合

すっぽん 62%
へっつい 13%
たがめ 25%


井蛙

答え
せいあ
(正解率 39%)

井戸の中のカエル、つまり「井の中のかわず」のこと。見聞の狭いことのたとえだ。もとは「荘子」の「井蛙は以(もっ)て海を語るべからず」。見識の狭い人には大きな道理を理解させることができないという意味。

(2016年07月12日)

選択肢と回答割合

せいあ 39%
いけず 32%
せいけい 29%


螻蛄

答え
けら
(正解率 21%)

コオロギに似た昆虫。土の中でジーと鳴くのを古人は「みみずが鳴く」といった。「けらの水渡り」は泳ぎが続かないことからできたことわざ。努力しても無理なこと、または初め熱中しても途中でやめることを意味する。

(2016年07月13日)

選択肢と回答割合

しゃこ 26%
けら 21%
やご 54%


孑孒

答え
ぼうふら
(正解率 76%)

「孑々」「棒振」とも書く。蚊の幼虫。水たまりや下水などに湧く。蚊はジカ熱やデング熱などを媒介するので要注意だ。

(2016年07月14日)

選択肢と回答割合

ががんぼ 13%
ぼうふら 76%
しみ 10%


水馬

答え
あめんぼ
(正解率 64%)

「水黽」などとも書く。カメムシ目アメンボ科の昆虫の総称。脚が長く水面をすいすい滑る。関西で俗にミズスマシのことをアメンボという。なお「すいば」と読めば乗馬で水を渡ること。

(2016年07月15日)

選択肢と回答割合

かば 31%
まいまい 4%
あめんぼ 64%


◇結果とテーマの解説

(2016年07月24日)

この週は「水と動物」でした。出題をためらうほどの難問ぞろいでしたが、それにしてはよく読めているものが多いのではないでしょうか。

「鼈」は「国際自然保護連合(IUCN)は、絶滅の恐れのある生き物を載せたレッドリストを改訂し、スッポンを新たに絶滅危惧種に指定した」というニュースがきっかけの出題です。部首が「黽」。円満字二郎著「部首ときあかし辞典」によると、「黽」は「大きなカエル」を表すそうですが、古代文字ではカエルというよりは「ゲンゴロウ」のようだといいます。そういえばゲンゴロウやタガメも絶滅が危惧されています。

今回「水馬」で出題しましたが、アメンボは「水黽」とも書きます。そしてアメンボは場所によってミズスマシといわれてきました。ということは、水黽と書く動物はアメンボではなく、今でいうミズスマシを指すのではないでしょうか。ゲンゴロウとミズスマシはちょっと形が似ていますが、蚊みたいなアメンボとはまるで月とすっぽんのように違います。

蚊の幼虫である「孑孒」は難読ですが、読めたという人のツイートによると「生徒諸君!」という漫画に出てきたそうです。未確認ですが。

「井蛙」は「井中の蛙(せいちゅうのあ)」ともいいます。音読みがかなり難しいのですが、「井の中のかわず」ということわざを普通使いますので、音読みする場面はほとんどないでしょう。ただ、そのことわざの元が荘子の漢文とされるので、知っていても損はないと出題しました。なお「井の中のかわず大海を知らず」に「されど空の深きを知る」と言い回しが続くことがありますが、荘子では「夏の虫に氷のことを話しても分からない」という意味の言葉が続きます。「空の深きを知る」は出典が不明のようです。

「螻蛄」は今回最も正解率が低くなりました。時田昌瑞著「岩波ことわざ辞典」の「螻蛄の水渡り」(途中でやめること)の項を引用しましょう。

地中には適した前肢も水の上では勝手がちがい、最初はさかんに動かすものの長続きせず中途でやめてしまう。現代ではほとんどお目にかかることがなくなってしまったが、かつては田舎で子供たちが水に浮かべて競争させて遊んだものだった。実際に螻蛄が水渡りをすることはないので、子供たちの螻蛄遊びから起こったことわざではなかろうか。

確かに、現代ではケラを泳がせるどころか、ケラを見た子供自体あまりいなくなっているでしょうね。スマホの中のポケモンを捕まえることはあっても……。それとともに、このことわざも実際には使われないことわざと化しているかもしれません。時田さんは「辞書から消えたことわざ」(角川SSC新書)でも言及しています。

筆者が子供のころは、親から買い与えられる玩具は少なく、多くは自分たちで作ったり、自然界の昆虫などが遊び相手だった。オケラもそうした虫の一つであった。

電脳空間で遊ぶ現代の子供と、ゲンゴロウやタガメ、ケラと遊んだ昔の子供と、どちらが豊かなんでしょう。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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