読めますか? テーマは〈病気〉です。

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黄熱病

答え
おうねつびょう
(正解率 96%)

「こうねつびょう」とも読むが一般的とはいえない。黄熱ウイルスを蚊が媒介する感染症。アフリカや南米に多く、死亡率が高い。野口英世はこの病気の研究中に感染し殉職した。

(2015年12月07日)

選択肢と回答割合

いもちびょう 3%
おうねつびょう 96%
きねつびょう 1%


加齢黄斑変性

答え
かれいおうはんへんせい
(正解率 79%)

老化に伴って視野がゆがみ、悪化すると失明の恐れがある難病。この患者に対し、人工多能性幹細胞(iPS細胞)から作った細胞を網膜に移植した手術が2014年9月、世界で初めて行われた。高橋政代さんが臨床研究を進めた。

(2015年12月08日)

選択肢と回答割合

かれいおうはんへんせい 79%
かれいこうはんへんせい 9%
かれいおうはんへんしょう 12%


水痘

答え
すいとう
(正解率 78%)

水ぼうそうのこと。空気感染するウイルスによる感染症で、子供が主にかかり全身に発疹が出る。毎年冬から春にかけて流行。昨年秋に水痘ワクチンが子供の定期接種の対象になった。ワクチンを開発したのは故・高橋理明(みちあき)さん。

(2015年12月09日)

選択肢と回答割合

すいほう 18%
すいとう 78%
みずむし 4%


潰瘍

答え
かいよう
(正解率 95%)

皮膚や粘膜がただれて崩れる状態。「潰瘍性大腸炎」は安倍晋三首相も一度政権を投げ出す原因となった難病。新薬が効いて今は症状を抑えているという。

(2015年12月10日)

選択肢と回答割合

かいよう 95%
しゅよう 3%
つうよう 2%


疥癬

答え
かいせん
(正解率 79%)

ダニの一種、カイセンチュウがひどいかゆみをもたらす皮膚病。その特効薬を開発したのは、このたびノーベル医学生理学賞を受賞した大村智さんだ。

(2015年12月11日)

選択肢と回答割合

かいせん 79%
かんせん 13%
いぼ 9%


◇結果とテーマの解説

(2015年12月20日)

この週は「病気」。難読の病名は資料を見ればいくらでも挙げられますが、今回は特に日本人がかかわったニュースなどから選びました。そのためか、正解率は最低でも78%と、全体的に易しい問題になりました。

「黄熱病」は当初「こうねつびょう」かどうか迷うことを想定して選びましたが、広辞苑など複数の辞書が「こうねつ」を「空見出し」として立てているので、間違いの選択肢にできなかったことが正解率を押し上げたと思います。もちろん、1000円札の肖像になるほどの偉人ですから野口英世との関連で覚えていた人も多いでしょうが。

「加齢黄斑変性」も「おう」か「こう」かで割れることを予想しましたが、いい意味で裏切られました。それほど知られた病名とは思えないし、理化学研究所の高橋政代さんが手掛けたiPS細胞(人工多能性幹細胞)の臨床手術のニュースからも時間がたっているので、記憶の上で正解できた人がほとんどだったとは思えません。知らなくても正解できた人が多いとすると、「黄」が「おう」か「こう」かという問題は出題者が思うほど迷うところではないのかもしれません。

「水痘」が最も低くなったのは、水疱瘡(みずぼうそう)という通称の方が有名なのと、「天然痘」など他の痘の字もあまり使われなくなったことが理由として考えられます。ちなみに「痘」は当用漢字表の時代から引き継いだ常用漢字ですが、いま天然痘は根絶したということなので、常用といえるか微妙な使用頻度となっています。

「潰瘍」の潰も瘍も2010年に追加された常用漢字です。それまで新聞では基本的に「かいよう」と仮名書きにしていました。常用漢字になることで、読み仮名がなくても読んでもらえるか、マスコミはさまざまな調査を行いました。最も大規模なのはNHKが09年に行った高校3年生計1万1494人対象の調査。「胃潰瘍で苦しむ」という例文の「いかいよう」の正解率は73.1%でした。しかし「胃」が付くことで答えやすくなった側面があることは否めません。別の社が行った大学生対象の「潰瘍」単独の読みは50%台だったそうです。毎日新聞も新入社員を対象に調査したところ、3人ほどが答えられませんでした。

「疥癬」はあまり目にすることのない字でしょうが、「介」「鮮」というつくりから読みの類推が可能です。でもどういう病気なのか。毎日新聞ニュースサイトの「医療プレミア」から引用しましょう。

疥癬は高齢者が多い病院や介護施設でしばしば集団発生します。見舞いの家族や医療者に感染し、さらに感染が広がることもあります。タオルの共用などでもうつる可能性があり、性感染症の一つでもあります。国立感染症研究所によると、年間患者数は8万~15万人にも上ります。

その特徴は、まずヒゼンダニが夜間、皮膚の下で動き回るため、夜に眠れないほどの激烈なかゆみが起こること。そして「皮膚の柔らかいところ」がかゆくなることです。多いのが指と指の間の皮膚の薄い部分や、男性の陰嚢、女性の外陰部です。

何だか読んでいるだけでかゆくなってきませんか。しかし――

それがイベルメクチンの登場で劇的に変わりました。(中略)わずか数錠を1回飲むだけでほぼ完治するのです!

大村先生の業績はオンコセルカ症が広がっていたアフリカで大きいのは事実です。しかし日本の大勢の患者さんも救われているということを我々は知っておくべきだと思います。

谷口恭「疥癬−−ノーベル賞・大村智先生、もう一つの功績」より

改めて大村さんの偉大さが分かります。ということで、有料コンテンツですので登録して「医療プレミア」の記事全文をお読みいただけると大変ありがたく存じます。宣伝でした。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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