読めますか? テーマは〈飯〉です。

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新嘗祭

答え
にいなめさい
(正解率 89%)

「しんじょうさい」ともいう。天皇が収穫に感謝し新穀のご飯などを神に供え、自らも食する古来の行事。古くは11月の卯(う)の日に行われた。1948年、祭日としての新嘗祭は「国民の祝日」勤労感謝の日になった。

(2015年11月24日)

選択肢と回答割合

あらなめさい 6%
しんこくさい 5%
にいなめさい 89%


一粒万倍

答え
いちりゅうまんばい
(正解率 63%)

ひと粒の種から万倍もの粒ができること。少しのものがたくさんになること、または少しのものもおろそかにできないとの意味も。イネの別称でもある。

(2015年11月25日)

選択肢と回答割合

いちりゅうばんばい 14%
いちりゅうまんばい 63%
ひとつぶまんばい 23%


炊爨

答え
すいさん
(正解率 67%)

飯を炊くこと。キャンプなどの付き物「飯盒(はんごう)炊爨」の炊爨だが、あまりにも難しい字のためか「飯盒炊飯」と書き換えた用例を挙げる辞書もある。

(2015年11月26日)

選択肢と回答割合

すいじ 10%
すいさん 67%
すいはん 23%


御強

答え
おこわ
(正解率 86%)

もち米を蒸した粘り気の強い飯のことで「強飯(こわめし、こわいい、ごうはん)」が転じた言葉。近世には「おお、怖」とかけて「だます」という意味でも用いられた。

(2015年11月27日)

選択肢と回答割合

おごう 7%
おこわ 86%
ごきょう 8%


◇結果とテーマの解説

(2015年12月06日)

この週は「飯」がテーマでした。勤労感謝の日が新嘗祭に当たることの連想です。

勤労感謝の日は祝日法では「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」とありますが、何に感謝する日なのか今一つ分かりにくいですね。もとは収穫祭の性格があったので「ご飯が食べられることに感謝する日」と理解するといいと思います。

柳田国男「年中行事覚書」によると、

新嘗は我国ではことに大きな重い祭であった。(中略)稲の収穫がすっかり終って後に、家を清め身を清めてその穀物を調理し、(中略)御膳を神にさし上げる祭

とあり、その日に旅の神が訪れるという伝説もあるようです。しかし今年はとんでもない来訪者が現れました。新嘗祭が開かれている靖国神社で爆発音があり大きなニュースになったのです。まさか「新嘗祭」を出題した日の朝刊社会面に、この言葉が見出しになるなんて。クイズに新嘗祭を用意したのはその前だったので、全くの偶然でした。

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「一粒万倍」は今回最も正解率が低くなりました。簡単な字ですが、あまり使われていないことが表れています。ただ、日めくりや「高島暦」を愛用している人は、縁起のいい日とされる「一粒万倍日」という形で目にしているでしょう。

「炊爨」はとても難しい字ですが、それでも最低の数字にならなかったのは、「はんごうすいさん」という言葉がまだ生きていて、たとえ漢字を知らなくても「飯」というテーマから類推できた人が多かったからと思います。財前謙著「字体のはなし――超『漢字論』」には

字種の簡略化の一例は、「飯盒炊飯」。元来は、「飯盒炊爨」が正しいのですが、〈爨〉は画数が多いのと、なじみが薄いのでなかなか覚えられません。(中略)世間では「飯盒炊爨」なんて、面倒、面倒。いつの間にか「飯盒炊飯」になってしまっています。

とありますが、少なくとも国語辞典では、今のところ「飯盒炊飯」を用例に掲げているのは「角川必携国語辞典」など少数にとどまるようです。「炊爨」と「炊飯」は同じ意味なので置き換えても全く問題ないのですが、「飯盒炊爨」は意外に根強く生き残る語かもしれません。

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「御強」も、普段仮名書きにするにもかかわらずよく読めています。ご飯など食べ物が硬いことを「こわい」と昔の人はよく言っていたはずですが、いまはどうでしょう。「こわい」では「怖い」と思われるので廃れているかもしれません。「おこわ」は江戸時代には「おお、怖」の意味とかけて「だます」「美人局(つつもたせ)」という意味があったと辞書にありますが、そのしゃれも今は通じませんね。ともあれ「おこわ」も含め日本のおいしいご飯を今後も大切にしたいと思います。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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