読めますか? テーマは〈ひな人形〉です。

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天児

答え
あまがつ
(正解率 63%)

昔、子供の代わりに凶事を負わせるまじないのため、子のそばに置いた簡素な人形。ひな人形の原形とされる。人名にもなっている。

(2015年03月02日)

選択肢と回答割合

あまがつ 63%
でんこ 18%
てんじ 20%


這子

答え
ほうこ
(正解率 39%)

幼児の「はいはい」の姿をかたどり、魔よけとした人形。ひな人形の原形とされる、同様の魔よけ人形「天児」の一種としても位置づけられる。

(2015年03月03日)

選択肢と回答割合

はいこ 21%
ほうこ 39%
ぼっこ 40%


芥子雛

答え
けしびな
(正解率 73%)

小さなひな人形。芥子は極めて小さなものという意を表す。江戸中期、幕府がぜいたくを禁じたことから、10㌢以下のひな人形がはやった。なお「芥子」だけなら「からし」とも読む。

(2015年03月04日)

選択肢と回答割合

あくたびな 8%
からしびな 19%
けしびな 73%


内裏雛

答え
だいりびな
(正解率 94%)

天皇、皇后をかたどったとされるひな人形。サトウハチロー作詞「うれしいひなまつり」では「お内裏様とおひな様」と歌われるが、男性の人形のみを指して「お内裏様」と呼ぶのは「誤り」と「大辞泉」にある。

(2015年03月05日)

選択肢と回答割合

おびな 4%
だいりびな 94%
ないりびな 2%


有職雛

答え
ゆうそくびな
(正解率 59%)

実際の公家の装束を忠実に写したひな人形。有職は公家の儀式などの知識。古くは知識がある意味で「有識」と書かれたが、官職に詳しいことから「有職」の字になったという。学問としての「有職故実」の語もある。有識の方は今「有識者」として使われている。

(2015年03月06日)

選択肢と回答割合

うしきびな 34%
ゆうそくびな 59%
ゆしょくびな 8%


◇結果とテーマの解説

(2015年03月15日)

この週は「ひな人形」がテーマでした。

ご存じの通り、「ひな」は鳥のひなのことも指します。漢和辞典によると「雛」の字を人形に使うのは日本的用法らしいです。

日本国語大辞典によれば「語形として『ひいな』と『ひな』があるが、『ひいな』が人形の意に限定されているのに対し、『ひな』にはひよこ、小さいなどの意もある」「中古においては『ひいな』『ひな』で意味が分化していたことも考えられる。『ひいな』はその後衰退していくが、それに伴って近世には『ひな』が人形の意も表わすようになる」「『ひなにんぎょう』の名称も近世に生まれたものである」。

なぜ鳥に使われた「ひな」が人形の意も表すようになったかは分かりませんが、きっと、小さくてかわいいものという共通項で同じ呼び方になったのでしょう。「ひな」という響きは近年の女の子の名前としても好まれています。

さて、ひな人形の原形の一つはおはらいのための人形(ひとがた)だったということです。そのうち「天児」は日本の人形の原点、「這子」は縫いぐるみの祖型ともいわれているそうです。なるほど「這子」の画像を見ると、「ふなっしー」にちょっと似ているではありませんか。漢字の読みは今回最も難しかったのですが、形としては日本人にずっと愛されてきたようです。

最も高い正解率だったのは「内裏雛」。この読みは簡単すぎると思って仕込んだのが「おびな」の選択肢です。サトウハチローの「うれしいひなまつり」の歌詞も誤っていたように、「お内裏様=男(お)びな」という誤解が流布しているからです。もっとも、このひねりすぎた選択肢に引っかかった人はさほどいなかったのですが。

「芥子雛」の「芥子」はここでは極めて小さいものに付ける接頭語的な役割です。「けしつぶ」も小さなものの例えですね。

「有職雛」の「職」を「そく」と読むのはなかなか難しいようです。ただ、普通に「ゆうしょく」と読んでも実は必ずしも間違いといえません。というのは、日本国語大辞典の「ゆうそく」には次の記述があるからです。

「『有識』『有職』と表記されている用例は『ゆうしょく』か『ゆうそく』か読みが明らかでない。古辞書類は『ゆうしょく』とあるものが多いので『ゆうしょく』と読むべきかとも思われるが、便宜、慣例に従って本項におさめた」

しまった――と、ここで今初めて2012年「有職故実」を出題したときの不行き届きに気づきました。「ゆうしょくこじつ」を誤りの選択肢としてしまったのです。同辞典も「有職故実」は「ゆうそくこじつ」しか載せていなかったので安心して「ゆうそく」自体の注記を見なかったのが失敗でした。まあ、この漢字クイズは現代における標準の読みを正解扱いしているということで、なにとぞご容赦ください。

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