読めますか? テーマは〈成人〉です。

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逓減

答え
ていげん
(正解率 94%)

次第に減ること。漸減と同じ意味。2015年元日時点の20歳の人数は21年ぶりに増えたが、一時的であり逓減傾向は変わっていないようだ。逓の字は常用漢字であり、以前は「逓信省」などでよく使われたが、今はあまり出なくなっている。

(2015年01月13日)

選択肢と回答割合

ぜんげん 4%
つうげん 1%
ていげん 94%


二十路

答え
ふたそじ
(正解率 70%)

20歳。「三十路(みそじ)」は有名でも「ふたそじ」は「はたち」の語があるためか、まず使われない。ただ「十=そ」の読みは、和歌の異称「三十一(みそひと)文字」などでも用いられている。

(2015年01月14日)

選択肢と回答割合

ふたじゅうじ 3%
ふたそじ 70%
にとじ 27%


小冠者

答え
こかんじゃ
(正解率 43%)

元服して間もない若者。また、年若い者を指す。「弱冠」と同じ意味でも使われた。弱冠とは本来20歳の男子のことだが、今はそうとは限らず若い人について用いられている。

(2015年01月15日)

選択肢と回答割合

おかんむりもの 10%
こかんじゃ 43%
しょうかじゃ 47%


可惜身命

答え
あたらしんみょう
(正解率 23%)

体や命を大切にすること。「あたら若い命を失う」などという「あたら」は「惜しくも」という意味。70年前の戦争では日々あたら若い命が失われていった。今の新成人はそのことを忘れず、自分を、家族を、そして他人を慈しんでほしい。

(2015年01月16日)

選択肢と回答割合

あたらしんみょう 23%
かしゃくしんめい 27%
かしゃしんみょう 50%


◇結果とテーマの解説

(2015年01月25日)

by ふにゃん
この週は成人の日を受け「成人」でした。出題順に正解率が低くなっていきました。
最も読めたのは「逓減」。逓の字は常用漢字ですが、「○○逓信病院」などの固有名詞を除き今はあまり使われません。「逓減」も「次第に減る」など易しい表現に言い換えられるので出番はほとんどありません。その状況にもかかわらず高い正解率になりました。3択ゆえの正解も含まれるとしても、同じ意味の「漸減」よりはだいぶ読みやすいようです。ちなみに以前出題した「漸次(ぜんじ)」は正解率30%でした。

「二十路」もめったに使われませんが、「三十路」の連想で読めた人が多かったと思われます。以前出題した「九十路」は正解率58%でした。これらの「路」は接尾語で、一つ、二つの「つ」と同じようなものといいます。「はたち」の「ち」も接尾語という説が有力です。

「小冠者」も時代小説くらいしか使用例がありません。「毎日新聞用語集」では「年端もいかない者の意だが、体の小さい者の意味に誤用される」と注意喚起しています。しかしかなり昔の原稿ならいざ知らず、今は誤用以前に使用そのものがまれになっているので、この注釈は無意味になっているかもしれません。

それよりしばしば問題になるのは「弱冠」の使い方です。これも「毎日新聞用語集」にあり、出題時の解説にも記しましたが、本来20歳男児の異称でした。中国周代に男子20歳のことを「弱」といい、古典の「礼記」にも二十を「弱冠」というとの記述があるそうです。しかし今は単に年の若い人に用いられています。ただし、どこまでが弱冠といえる「若い人」なのかは基準がありません。例えば「弱冠30歳」は適切なのか。平均寿命が延び、元服という通過儀礼のない今の30歳は昔の20歳くらいに相当するのかもしれません。しかし、文脈にもよりますが、30歳以上はさすがに「弱冠」をかぶせるのは不適切だと思います。また、女性に「弱冠」を付けるのはいかがかという意見もありますが、これは男性も「雌伏」の語を使うし、問題なかろうと判断しています。

最も難しかったのは「可惜身命」。辞書によるとこの反対語は「不惜身命」です。確かに「可」に対する「不」ですからもっともですが、一方が「あたら」と和語で読むのに同じ次元の対語としていいのだろうかと、やや釈然としません。それはともかく「不惜身命」は貴乃花が横綱になるときの口上として有名になりましたが、「可惜身命」は知られていません。出題者も「あたら」を辞書で調べて初めて知りました。しかし「体や命をささげても惜しくない」ことを意味する「不惜身命」よりも「体や命を大切にする」意のこの言葉の方が、はるかに価値ある言葉ではないでしょうか。あたら若い命を散らした70年前の戦争を踏まえ、平和が続くことを祈りつつ、この言葉を選びました。
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