読めますか? テーマは〈九〉です。

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重陽の節会

答え
ちょうようのせちえ
(正解率 87%)

陰暦9月9日の節句で「菊の節句」とも呼ばれる。9が重なるので「重九(ちょうく、ちょうきゅう)」ともいう。9は中国で「陰陽」の陽の最大数。中国に従い日本でも五節句の一つとして菊の酒などを飲み長寿を祈る風習があったが、新暦では菊の盛りがずれるせいもあり今は一部の行事にとどまる。

(2013年09月09日)

選択肢と回答割合

えようのせつえ 4%
じゅうようのせつえ 9%
ちょうようのせちえ 87%


百骸九竅

答え
ひゃくがいきゅうきょう
(正解率 36%)

体全体のこと。百骸は人の体の骨を表し、九竅は九つの穴(口、両眼、両耳、鼻の穴、尿道、肛門)を指す。松尾芭蕉の紀行文「笈(おい)の小文(こぶみ)」の序文に「百骸九竅の中に物有り。かりに名付けて風羅坊といふ」とある。

(2013年09月10日)

選択肢と回答割合

ひゃくがいきゅうきゅう 27%
ひゃくがいきゅうきょう 36%
ひゃくがいくけつ 37%


九字を切る

答え
くじをきる
(正解率 54%)

臨兵闘者皆陣列在前(りんぴょうとうしゃかいじんれつざいぜん)の九つの文字を護身の呪文として唱えること。陰陽師や忍者などが唱えたとされ、その手の小説やアニメなどに出てくることがある。

(2013年09月11日)

選択肢と回答割合

きゅうじをきる 28%
くじをきる 54%
ここのじをきる 18%


九十九髪

答え
つくもがみ
(正解率 69%)

高齢の女性の白髪のこと。語源は一説に、伊勢物語の歌「百年(ももとせ)に一年(ひととせ)たらぬつくも髪我を恋ふらし面影に見ゆ」から。白髪の「白」の字が「百」の字から「一」が欠けた形であることと99とを掛けたという。別の説に、ツクモという水草に似ているからとも。

(2013年09月12日)

選択肢と回答割合

くじゅうくがみ 1%
つくもがみ 69%
つづらがみ 30%


九十路

答え
ここのそじ
(正解率 58%)

90歳のこと。「三十路(みそじ)」「五十路(いそじ)」など、年齢に接尾語の「路」が付くのは和語である。九(く)は音読みなのでくれぐれも「くそじ」と間違えないように。なお90歳を表す「卒寿」は、卒の略字「卆」が「九十」に分解できることから。今月16日は敬老の日だ。

(2013年09月13日)

選択肢と回答割合

きゅうじゅうろ 6%
くそじ 37%
ここのそじ 58%


◇結果とテーマの解説

(2013年09月22日)

この週は「九」がテーマ。9月9日の重陽と、後の二つは敬老の日に近いことを意識しました。

重陽は五節句のうちでもマイナーなものの一つでしょうが、正解率はこの週で最も高くなりました。ちなみに他の節句とは1月7日の人日、3月3日の上巳、5月5日の端午、7月7日の七夕です。重陽は江戸時代までは休日とされて祝われていたそうですが、今はほとんど見かけません。今年の9月10日付毎日新聞では、わずかに岐阜版で触れられたのみ。JR中津川駅前の「栗(くり)きんとん発祥の地」の碑の前で神事と栗きんとんの無料配布が行われたという記事です。なぜ栗かといえば、重陽は栗節句ともいわれるから。なるほど、新暦の9月9日は重陽に欠かせない菊の花の盛りには早いのですが、栗なら合いますね。出題者も岐阜から取り寄せた恵那栗の栗きんとんをいただきました。

「百骸九竅」は最も低い数字となりました。また個人的な話で恐縮ですが、出題者は「きゅうきゅう」という読みが頭にこびりついていました。高校時代「笈の小文」の序文を暗記していたのですが、「窮地」の窮と見誤ったと思われます。そこで間違いの選択肢に挙げました。なお、笈の小文の序文「百骸九竅の中に物有り。かりに名付けて風羅坊といふ」の「風羅坊」は松尾芭蕉の別号。この風羅坊という言葉は、以前出題した落語「金明竹」に出てきます。「古池や蛙飛び込む水の音と申します、あれは、風羅坊正筆の掛け物で」。芭蕉と言わないところにあの口上の訳の分からなさが表れていますが、知識があればぴいんとくるのでしょう。

「九字を切る」は伝奇小説やアニメなどによく出てきそうですが、出題者が確認できたのは岡野玲子の漫画「陰陽師」第2巻(原作は夢枕獏ですが未確認)。天台密教では「臨、兵、闘、者、皆、陣、列、前、行」が九字の呪文で、真言密教では「臨、兵、闘、者、皆、陣、烈、在、前」と最後の方に違いがあるということです。

「九十九髪」の間違いの選択肢「つづらがみ」は「九十九折り」が「つづら折り」と読むことを踏まえてのものです。同音異義語で連想されるのは「付喪神」。100年たった道具に霊魂が宿るという話はよく聞き、「つくもがみ貸します」という小説のシリーズもあります(畠中恵、角川文庫)が、載せる国語辞典は意外に少ないようです。

「九十路」は「みそじ」「よそじ」「いそじ」……と和語で数えると「ここのそじ」となるのが道理です。間違っても90歳のお年寄りに「くそじ」なんて言ってはいけません。ところで「九十路」はほとんどの辞書で90歳の意味となっていますが「三省堂国語辞典」は「九十代」の意を付記しています。このへんについては以前ブログ「『三十路』は30歳『代』?」で取り上げましたのでご覧くだされば幸いです。
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