読めますか? テーマは〈月と星〉です。

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天の羽衣

答え
あまのはごろも
(正解率 98%)

天の人が着て飛ぶという衣。水浴中に男に天の羽衣を隠された天女が、やがて羽衣を取り戻して天に帰るという伝説は各地に伝わる。世界遺産、富士山の構成資産となった静岡市の三保松原(みほのまつばら)のものが有名。なお富士山も出てくる「竹取物語」でも、かぐや姫は羽衣を着て月へ帰る。

(2013年07月01日)

選択肢と回答割合

あまのはねぎぬ 1%
あまのはごろも 98%
てんのうい 1%


天河

答え
てんが
(正解率 69%)

天の川のこと。中国のスーパーコンピューター「天河」がこのほど、世界最速の計算速度を達成した。なお、内田康夫「天河伝説殺人事件」の舞台になったのは奈良県天川村で、いずれも読みは「てんかわ」。

(2013年07月02日)

選択肢と回答割合

あまが 13%
てんこう 17%
てんが 69%


斯界の泰斗

答え
しかいのたいと
(正解率 48%)

ある分野の大家のこと。斯界は「この分野」。泰斗は「泰山北斗」の略で、泰山は中国の名山、北斗は北斗七星を指し、それらを仰ぎ見るような権威ある人のことを表す。

(2013年07月03日)

選択肢と回答割合

きかいのやすと 2%
きかいのたいと 49%
しかいのたいと 48%


日月星辰

答え
じつげつせいしん
(正解率 73%)

太陽と月、星のこと。辰の字は十二支の一つとして有名だが、ここでは日月星の総称。剣術の「北辰一刀流」の北辰とは北極星のこと。

(2013年07月04日)

選択肢と回答割合

じつげつせいしん 73%
にちがつせいそう 4%
にちげつせいじん 23%


織女星

答え
しょくじょせい
(正解率 53%)

こと座の星ベガの漢名。織り姫星のこと。天の川で隔てられた牛飼いの牽牛(けんぎゅう)=ひこ星(わし座のアルタイル)=と7月7日のみ会えるという伝説で有名。

(2013年07月05日)

選択肢と回答割合

おりひめぼし 43%
しょくじょせい 53%
しょくにょせい 4%


◇結果とテーマの解説

(2013年07月14日)

この週のテーマは「月と星」でした。もちろん七夕を意識したものですが、「三保松原」に関係が深い「天の羽衣」を盛り込もうとして、星に加え月も入れたテーマになりました。

その「天の羽衣」が最も高い正解率。羽衣伝説は三保松原だけでなく全国的に伝わっているせいでしょうか。「竹取物語」でも出てきますが、かぐや姫はこれを着ると同時に人間の心が失われてしまい、さっさと月に帰ります。その後、竹取物語は富士山の語源に触れて終わります。それによると「不死の薬」と、それを焼くために登った大勢の兵士、つまり「士に富む」が掛けられています。これだけでなく、竹取物語ではさまざまな言葉の由来が語られますが、どこまで信頼してよいやら。なにしろ「物語」ですから。

「天河」は「銀河」の「銀」が「天」に置き換わった漢語だと思えば正解できたと思います。

「斯界の泰斗」は今回最も正解率が低くなりました。まあ、「その道の大家」とか、ほかに易しい言い方がいくつもありますから、わざわざこんな難しい漢語を使わねばならない必要はないですよね。

「日月星辰」。国語辞典では「じつげつせいしん」となっていますが、ネットの辞書では「にちげつせいしん」も許容するものがあるので、その選択肢は外しました。「日月」だけだと「にちげつ」とも読むので、四字熟語にもそれが及んでいるのでしょう。こういうネット特有の読みをどこまで許容するかは、問題作成での悩みの種です。ただいえるのは、ネットの読みにひきずられて「にちげつせいしん」とルビをふるのはやめた方がいい、ということです。

「斯界の泰斗」の次に難しかったのが「織女星」(写真)。「おりひめぼし」と読む人がいそうだと踏んではいましたが、予想以上に多いと思いました。以前出題した「牽牛」は96%でした。この落差は何なんでしょう。おそらく、「織女=織り姫」という意味上の一致が、読みにまで影響しているせいと思われます。そしてもしかしたら、一般的に「織姫」と送り仮名抜きで表記されることが多いことも、「織女」との読みの混同をもたらす一因かもしれません。なお、毎日新聞では「おりひめ」は「織り姫」と送り仮名を付けるのが決まりとなっています。

ところで、いま「織り姫」を入力しようとしたら「降り姫」と変換されてしまいました。これは単に変換違いですが、一種のしゃれとも思えます。羽衣伝説と七夕伝説は別物ではなく絡み合っているものが少なくありません。つまり、天界の織女が人間界に降りて水浴びしているところを、牛飼いの男に羽衣を隠されたうえ求婚され結婚するが、やがて羽衣を取り戻して天に戻る、などというものです。だから「織り姫」=「降り姫」。機械も時には味な変換ミスをやってくれるものです。
春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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