読めますか? テーマは〈花と人〉です。

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偽客

答え
さくら
(正解率 82%)

偽客は当て字で、普通は仮名で書く。客を装って品物を買ったり褒めたりして本当の客の購買欲をあおること。桜のようにぱっと景気よくやってぱっと散ることからとされる。今日はエープリルフール。だまされないように。

(2013年04月01日)

選択肢と回答割合

がせ 12%
ぐる 5%
さくら 82%


花四天

答え
はなよてん
(正解率 23%)

歌舞伎で雑兵や捕り手などが着る衣装。四天は脇にスリットが入り動きやすい着物。「してん」と読むのは忌まれる。花四天は捕り手などが花の枝を持っていることが多いことからの名称という。本日、歌舞伎座新開場。

(2013年04月02日)

選択肢と回答割合

かしてん 28%
はなしてん 50%
はなよてん 23%


纏頭

答え
はな
(正解率 29%)

「てんとう」とも読む。観客が芸人などに贈るご祝儀のこと。花の枝に贈り物を付けたことから。歌舞伎の「花道」もここからきたという語源説がある。纏頭の字は、元々衣服を脱いで与え頭にまとわせたことによるという。なお、大相撲の番狂わせで座布団が舞うのは、羽織などを投げご祝儀を与えた「投げ纏頭(はな)」が起源とされる。

(2013年04月03日)

選択肢と回答割合

かつら 27%
かんざし 44%
はな 29%


総花的

答え
そうばなてき
(正解率 54%)

要点を絞らずに全ての項目を並べたもの。「総花的で物足りない演説」などと否定的に使われることが多い。元は料理屋などで客が店の全員に配る心づけのこと。

(2013年04月04日)

選択肢と回答割合

そうかてき 37%
そうばなてき 54%
ふさばなまと 9%


花に「三春の約」あり

答え
さんしゅんのやく
(正解率 66%)

春には約束があったかのように必ず花が咲くということ。三春はここでは春の3カ月を指すが、3度の春という意味もある。東日本大震災から3度目の春。今年も花は咲く。

(2013年04月05日)

選択肢と回答割合

さんしゅんのやく 66%
みつはるのやく 7%
みはるのやく 27%


◇結果とテーマの解説

(2013年04月14日)

この週のテーマは「花と人」でした。

今回まず注目していただきたいのは「総花的」です。「これは正解率どうなるか興味深い…結構間違えて読んでる方多そう?」というツイートをいただきました。また、実は出題者自身も「そうかてき」と読んでいたこともあります。

それだけではありません。ブログや著書で言葉に関してさまざまな文章を発表している読売テレビのアナウンサー、道浦俊彦さんも最近まで「そうかてき」と思っていたそうです。「総花的」の読みをスタッフに「『そうかてき』、俗には『そうばなてき』とも読むけど」と言ってしまってから辞書を引き「そうばなてき」が正しいことに気付いたということです。こうしてみると「そうかてき」と読んでいる人はかなりの数に上るのではないかと思い出題しました。

今回の結果は54%でしたが、3択ですから「そうかてき」だと単純すぎて出題の意味がないと思って正解を選んだ方がいくらかいるであろうことを考えると、正しく理解している人は半数以下といえるのではないでしょうか。ましてやこの漢字クイズはある程度漢字に詳しい人が多いと思われるので、一般的には「そうかてき」の誤読率はもっと高いといえるでしょう。

「そうかてき、俗には『そうばなてき』」という理解は、察するに①総花(そうばな)が重箱読みなので知らないと「総花=そうか」と思い込む②そのうえで「そうか」だと別の語と間違えられやすいのであえて「そうばな」という俗称が使われている、と思い込む――という二重の誤解があるように思います。

しかし、出題者も今回初めて知ったのですが、「総花」の花は咲く花ではなく「祝儀」の意味です。漢語にはその意味はないようですので、ハナから日本語であり、「はな」と読まなければ意味をなさないのです。

「纏頭」は難しいことを承知の上で「総花」との関連で出題しました。これが祝儀の意味での「花」の別表記であることは、広辞苑などにも記されています。

歌舞伎からは「花四天」も取り上げ、最も低い正解率となりました。「し」を「よ」と読ませる理由は、明記した資料を見つけられませんでしたが、きっと「し=死」を嫌ったのでしょうね。歌舞伎では「千秋楽」の秋の字を避け「千穐楽」と表記する習慣がありますが、これも「秋」の中の「火」の字を忌んでのことといいます。

今回最も正解率の高かったのはなんと「偽客」でした。最近ニュースになっている「サクラサイト」などが仮名であるように、めったに漢字の当て字をみないのにこの高率。これは、もっともらしい偽の選択肢を用意できず賢明な「お客様」がつられなかったせいもあるのでしょう。

それにしても今回の5語は、本来の花である「花に三春の約あり」に加え、なるべく時事性を盛り込もうとしてエープリルフール、歌舞伎を踏まえたのですが、焦点が定まらない選択になってしまいました。まあこれこそ「総花的」ということでご容赦を……。
春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

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