読めますか? テーマは〈豆〉です。

スポンサーリンク

豆占

答え
まめうら
(正解率 31%)

「豆焼き」ともいう。節分に行われた日本古来の農耕行事で、いろりに並べた豆の焼け具合で月々の天候を占った。福島市民家園などでは今でも行われている。

(2013年01月28日)

選択肢と回答割合

とうせん 48%
まめうら 31%
まめせん 21%


肉刺

答え
まめ
(正解率 55%)

手足にできる水ぶくれ。「新明解国語辞典」は「『肉刺』は近代の用字」として、水ぶくれの意味も「豆」の見出し語部分で説明する。しかしほとんどの辞書では「肉刺」と「豆」は別の見出し語。「足に豆ができた」は必ずしも誤字といえないが、誤字と思う人はいるかもしれない。

(2013年01月29日)

選択肢と回答割合

いわし 15%
まめ 55%
めざし 30%


豆苗

答え
とうみょう
(正解率 56%)

エンドウ豆の若芽。カロテンなど栄養が豊富で、しかも食べた後の根を水に浸しておくとまた生えて食べられるので経済的だ。今冬のように野菜が高いとき重宝する。とうみょう

(2013年01月30日)

選択肢と回答割合

とうみょう 56%
とうびょう 26%
もやし 19%


乾煎り

答え
からいり
(正解率 81%)

水分を抜くために豆などを煎ること。節分の豆を煎るのは、芽が出ると縁起が悪いとされたから。なお「空煎り」は採用している辞典もあるので誤字とはいえないが、一部にとどまる。「から煎り」の方が無難な表記だろう。「乾炒り」の字は辞書での採用例が見つからない。

(2013年01月31日)

選択肢と回答割合

からいり 81%
かわいり 8%
かんいり 12%


豆幹

答え
まめがら
(正解率 43%)

実を取った後の豆のさやや枝など。「豆殻」とも書く。節分に豆幹を戸口につるし、その音に鬼が驚くようにする地方がある。ヒイラギやイワシの頭と同じ魔よけだ。ニンニクをつるす地方もある。

(2013年02月01日)

選択肢と回答割合

とうかん 49%
まめすじ 8%
まめがら 43%


◇結果とテーマの解説

(2013年02月10日)

この週は節分にちなみ「豆」がテーマでした。

今回最も正解率が低かったのは「豆占」。かつてはいろいろな土地で行われたようですが、毎日新聞データベースで調べると現在もある行事として取り上げられているのは福島市民家園のものだけ。これでは正解率も低くなるはずです。ただし「占」を「うら」と読む例は辻占(つじうら)など他にもあり、それに気づいた方は正解できたかもしれません。

「肉刺」はテーマがそのまま答えになるという珍しい問題でした。それなのに数字が低いのは、「まめ」と「刺」の字が結びつかなかったせいでしょうか。

「豆苗」も思ったより読めなかったようです。10年前くらいからスーパーで見かけるようになっていると思うのですが。写真は出題者の家で育てている豆苗。買って食べて育てて再収穫した後の2巡目なので、伸びる勢いは1巡目ほどではありません。

「豆幹」。これの代わりにニンニクをつるす所があるそうですが、吸血鬼伝説が渡来する前からあるのかどうか興味深いところです。

「乾煎り」は今回最も正解率が高くなりました。解説で記した「空煎り」の表記を採用している辞典とは「改訂調理用語辞典」(全国調理師養成施設協会編)です。国語辞典では、探せた範囲では「三省堂国語辞典」が「空炒り」を掲げているのが、唯一の「空」の例。あとは「乾煎り」がほとんど。ということは、「空煎り」の「空」は少なくとも「から」と仮名書きに直すのが無難だと思えます。

一方で「乾炒り」の表記をとる辞書はなぜか一つも見つかりませんでした。「いる」単独だと「煎る、炒る」などと「炒る」も併記する辞書が多いのですが。これは単に複合語に考えられる全ての漢字の組み合わせを入れられないという編集上の都合なのか、それとも「からいり」だと「炒」の漢字はふさわしくないとほとんどの国語学者に判断された結果なのか。そもそも「炒る」と「煎る」の使い分けをどう考えればいいのか。辞書は必ずしも答えてくれません。最近改訂されたばかりのある辞書では、「煎」は火で熱し焦がす、「炒」は鍋などで熱し焦がす、油でいためるの意とするが、明確には使い分けにくい、と誠に正直にさじを投げています。

「煎」は2010年に追加された常用漢字です。以降、新聞で大手を振って使えるようになったのはいいのですが、困ったのは「煎る」「炒る」の使い分けをどうするか。これまでともに常用漢字でないから平仮名にすればすんだのですが、「煎」が使えるようになったことで「炒る」との差別化を図らねばならなくなりました。ところが「肝煎り」は「肝炒り」にならないね、コーヒー豆は焙煎という漢字があるように「煎る」でしょう、などと分かりやすい例はいいとして、「いり卵」「いり豆腐」「いり鶏」あたりはどちらか。そして「大豆をいる」は? 迷ったら平仮名という判断はあるのですが、せっかく使えるようになった「煎」の字を前のように平仮名にしていいものか、これまた迷います。

結局、毎日新聞では「煎り豆」「煎り鶏」と決めましたが、「炒る」の表記習慣が強いものは仮名書きと、曖昧な部分を残しています。漢字の使い分けは「福は内、鬼は外」などと単純には分けられないから困ったものです。

春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

当サイトの「読めますか?」をもとに、季節にちなむ言葉を厳選し加筆しました。

さまざまな文学作品が築いてきた味わい深い日本語の一端を紹介しています。

美しい季節の言葉を味わいたい方、間違えずに使いたい方におすすめです。

twitter

過去記事から