読めますか? テーマは〈外来語の当て字〉です。

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先斗町

答え
ぽんとちょう
(正解率 85%)

京都市中京区の鴨川沿いの地域。江戸時代の花街で飲食店がひしめく。一説に、ポルトガル語で「先端」を意味するpontからきたという。

(2012年12月17日)

選択肢と回答割合

さいどちょう 3%
せんどちょう 12%
ぽんとちょう 85%


米利堅粉

答え
メリケンこ
(正解率 98%)

小麦粉のこと。米利堅はアメリカを指す漢字で、略称「米国」は定着している。アメリカから輸入したことから、うどん粉と区別して用いられた。

(2012年12月18日)

選択肢と回答割合

パンこ 2%
メリーケーキ 1%
メリケンこ 98%


十五三一

答え
とおごうさんぴん
(正解率 77%)

課税所得の捕捉率を表す俗語。サラリーマンは10割、自営業は5割、農業は3割、政治家は1割といわれた。「十五三」とも。一を「ぴん」というのは、「ぴんからきりまで」「ぴんはね」「ぴん芸人」などと同じ俗語。ポルトガル語の「点」を表すpintaに由来するという。なお常用漢字表では「十」は「とう」ではなく「とお」。

(2012年12月19日)

選択肢と回答割合

じゅうごさんいつ 6%
とういつみいち 16%
とおごうさんぴん 77%


莫大小

答え
メリヤス
(正解率 60%)

肌着などに用いる伸縮性に富んだ織物。スペイン語かポルトガル語で靴下を意味する言葉から来た。莫大小とあてたのは、伸び縮みするので大小が莫(な)いことからという。

(2012年12月20日)

選択肢と回答割合

きせる 4%
めりはり 36%
メリヤス 60%


金平糖

答え
こんぺいとう
(正解率 95%)

突起がたくさんついた砂糖菓子。砂糖菓子を意味するポルトガル語のconfeitoから。ポルトガル宣教師ルイス・フロイスが織田信長に献上した品の一つという。クリスマスイブのバレエ「くるみ割り人形」で女の子は「金平糖の精」となる。

(2012年12月21日)

選択肢と回答割合

きんぺいとう 3%
こんぴらとう 2%
こんぺいとう 95%


◇結果とテーマの解説

(2012年12月30日)

まずはおわびいたします。「莫大小」の解説で「伸縮性に富んだ織物」と書きましたが、「織物」ではなく「編み物」とすべきでした。読者の方からご指摘を受け、アーカイブは修正いたしました。

出たばかりの小学館「大辞泉」第3版によると「編み物用機械によって編んだ布地。織物が縦・横2本の直線の糸でつくられるのに対し、メリヤスは1本の糸による編み目のからみ合いでつくられる」とあります。お恥ずかしい話ですが出題時には「織物」も「編み物」もほとんど同じものという認識しかありませんでした。ただ、参考にした資料でメリヤスの説明として「織物」とあり、一般的にも同様の混同はあるように思います。しかし、ふつうの国語辞典では「織物」と書いてあるものは見当たらないので、何の言い訳にもなりません。せめて大辞泉を見ていればと悔いが残ります。

改めまして、この週は「外来語の当て字」がテーマでした。最も低い数字でも「莫大小」60%で、かなり高めの数字が並びました。あてずっぽうや消去法による正解を割り引くとしても、ふだんはあまり目にしないはずの漢字にしては、よく読めているといえるでしょう。

「先斗町」の由来については、解説に記したようなポルトガル語源説のほか、鼓の音に由来するなど、従来さまざまな説があったようです。広辞苑の編者として知られる新村出(しんむら・いずる)の「ぽんと町称呼考」は、ポルトガル語説を否定しませんが、そこからきたカルタの用語が由来だとします(講談社文芸文庫「新編琅玕記(ろうかんき)」所収)。この本はカボチャ、ジャガイモ、じゅばん、きせるなど、外来語とはわからないほど定着した日本語について多くのページが割かれています。

「米利堅粉」は、漢字はもちろんメリケン粉という言葉も使われることが少なくなっていると思いますが、今回最も高い数字。それにしても元の漢字はすたれても「米国」が新聞で今も多用されるのは皮肉です。だって小麦粉なのに「米」ですから。意味と関係ない当て字だからしようがないのですが。

「ぴんからきりまで」などの「ぴん」に至ってはポルトガル語由来ということが全く意識されないといっても過言ではないでしょう。なお「十五三」は採用している辞書が少なくありませんが、「十五三一」を見出し語にする辞書は調べた限りではありませんでした。「ぴん」まで付けるのは辞書に採用できないほどの俗語ということでしょうか。

「金平糖」は簡単でした。しかし解説で「バレエ『くるみ割り人形』で女の子は『金平糖の精』となる」と書いたのは、出題者が見たDVDでは間違いないので訂正していませんが、女の子とは別に金平糖の精が出てくる演出もあるという指摘がありました。「莫大小」と同じく、一つだけでなくできるだけ多くの資料で確認しなければならないという当たり前のことを再認識させられました。

2013年はもっと注意深く、しかも面白い文章をつづっていきたいと思います。よいお年を。
春は曙光、夏は短夜 季節のうつろう言葉たち

当サイトの「読めますか?」をもとに、季節にちなむ言葉を厳選し加筆しました。

さまざまな文学作品が築いてきた味わい深い日本語の一端を紹介しています。

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