読めますか? テーマは〈最近の「余録」から〉です。

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東京「日日」新聞

答え
にちにち
(正解率 93%)

毎日新聞の前身。1935年秋、文化人に「新・秋の七草」を選んでもらった。「コスモスを選んだのは作家の菊池寛だ」(10月12日余録)。ちなみに2011年の菊池寛賞に東日本大震災で壊滅的被害を受けながらも壁新聞を出した石巻日日新聞が選ばれた。この「日日」は「ひび」と読む。今週は新聞週間。

(2012年10月15日)

選択肢と回答割合

にちにち 93%
ひび 7%
ひにち 0%


大滝秀治

答え
おおたきひでじ
(正解率 72%)

文化功労者の俳優。10月2日にがんのため87歳で亡くなった。演劇、ドラマ、CMで活躍、高倉健さん主演「あなたへ」が映画では最後となった。健さんは「平凡な言葉もこの人が言うとこんなに深い意味になるのかと感じ入りました」と語ったという(10月6日余録)。

(2012年10月16日)

選択肢と回答割合

おおたきしゅうじ 21%
おおたきひでじ 72%
おおたきひではる 7%


仲井真弘多

答え
なかいまひろかず
(正解率 64%)

沖縄県知事。米軍の垂直離着陸輸送機オスプレイの沖縄配備に反発、「人為的ミスが安全宣言になぜ結びつくのか。沖縄では全く意味が分からない」と述べた(10月2日余録)。

(2012年10月17日)

選択肢と回答割合

なかいまこうた 26%
なかいまひろお 10%
なかいまひろかず 64%


警鐘

答え
けいしょう
(正解率 99%)

危険を察知し注意をうながすもの。キッシンジャー元米国務長官は大統領選で米国の対中感情が悪化していることに警鐘を鳴らした。「米中間の小さな対立を利用して、相手をたたきのめそうとしてはいけない。どちらが大統領になろうとも、米中両国は協力していかなければならない」(10月7日余録)

(2012年10月18日)

選択肢と回答割合

けいこく 1%
けいしょう 99%
けいてき 0%


油井

答え
ゆせい
(正解率 76%)

地下の油を取るために掘った井戸。江戸時代の旅行家、菅江真澄は津軽に「石脳油(石油の古称)のわき出る井戸が二つまであった」と記す。「蔵王権現のお告げで見つかった油井」という(10月4日余録)。

(2012年10月19日)

選択肢と回答割合

ゆい 17%
ゆしょう 8%
ゆせい 76%


◇結果とテーマの解説

(2012年10月28日)

この週のテーマは「最近の『余録』から」。余録とは毎日新聞1面コラムのことです。「余禄」(余分の利得)ではありません。よく間違われるので念のため。

毎日新聞を購読されていたらお分かりでしょうが、10月から余録の振り仮名を増やしています。固有名詞に加え、常用漢字でも読みにくいと思われるものにはルビが振られています。

それまで固有名詞以外の一般語については、常用漢字はほぼ読み仮名を付けていませんでした。校閲はその決まりになじんでいますので「垂直離着陸輸送機」などにもルビを振られると「えっ、こんなものまで」と驚いてしまいます。一方、「なぜこれには振られていないのだろう」と思う語も少々あります。

そこで、10月の余録からルビが振られた4語と振られなかった1語を「読めますか?」と出題してみました。なお、毎日新聞のニュースサイト「毎日jp」に残る余録のアーカイブの振り仮名は、新聞でのルビと必ずしも一致しません。

まずは新聞週間にちなみ「東京日日新聞」の「日日」。今は存在しないにもかかわらず93%と高い正解率でした。ところでこの語にルビが振られた10月12日の余録には「七十二候」の語があり、それにはルビがありません。この漢字クイズで以前出題したときの正解率は66%でした。

次の二つは人名。「大滝秀治」は「しゅうじ」と読む人がもっと多いかと予想していました。「仲井真弘多」は出題した日の毎日新聞夕刊1面に写真付きで出るなど頻繁に報道に登場しますが、今回最も低い正解率になりました。まだまだ沖縄への関心が薄い表れでしょうか。

続いて一般語から「警鐘」。余録にルビがあるのを目にして「こんなの誰だって読めるよ」と思いましたが、家人にテストすると「けいてき」と答えられてしまいました。でもこの漢字クイズでは100%近い正解率でした。

最後の「油井」。今回の問題のうち、これだけは余録にルビが付いていませんでした。しかし「せい」の音読みは実は難読ではと思い出題、4人に1人が不正解でした。固有名詞としての「ゆい」と思った人も多少いるでしょうから、単純に数字だけで判断しない方がいいのですが、少なくとも「警鐘」よりは読み仮名が必要だったといえるかもしれません。

かくのごとく、どういう語が読みにくいかという判断は難しく、試行錯誤、暗中模索です。しかし皆さんのおかげで、正解率のデータがこうして蓄積されていきます。明日の紙面に生かしていきたいと思います。というわけで、次週「ニュースと四字熟語」の結果をお楽しみに。

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