読めますか? テーマは〈梅雨時の花〉です。
沢瀉
(2012年06月11日)
選択肢と回答割合
おもたが | 15% |
おもだか | 66% |
さわがた | 20% |
杜若
(2012年06月12日)
選択肢と回答割合
あやめ | 8% |
かきつばた | 82% |
とちわか | 11% |
石榴
(2012年06月13日)
選択肢と回答割合
しゃくなげ | 19% |
ざくろ | 77% |
つつじ | 4% |
額の花
(2012年06月14日)
選択肢と回答割合
がくのはな | 40% |
ぬかのはな | 53% |
ひたいのはな | 7% |
未央柳
(2012年06月15日)
選択肢と回答割合
びようやなぎ | 19% |
みおやなぎ | 57% |
みょうやなぎ | 24% |
◇結果とテーマの解説
(2012年06月24日)
この週は「梅雨時の花」がテーマ。
梅雨時の花の代表格は何といってもアジサイでしょう。でもこの漢字クイズの問題としては「紫陽花」は易しすぎると判断し、変化球の「額の花」=写真上=で出題してみました。俳句では「額紫陽花」は長すぎるためか「額の花」が好まれます。しかし結果をみる限り、あまり知られていないようです。
「沢瀉」の読みは歌舞伎ファンの方には常識でしょうが、市川猿之助襲名のニュースで出てきたこともあり、この週のトップバッターに選びました。ところで毎日新聞などは屋号を「澤瀉屋」と旧字体で表記していました。ところが、一説に澤のつくりは「手錠をはめられた人を見る様子」を表す字だそうです。もちろん字そのものに罪はありませんがね。
「杜若」はアヤメ、ハナショウブと間違えやすい花です。たとえば毎年6月ごろに千葉県香取市で開かれている「水郷佐原あやめ祭り」は、実際にはハナショウブが中心です。ただし、漢字の読みとしてはそれほどまぎらわしくなかったようです。
「石榴」は呉音「しゃくる」が転じて「ざくろ」になったようです。誤答例「しゃくなげ」は「石楠花」などと書きます。
今回最も正解率が低かった「未央柳」。出題者の家で今を盛りと咲いています=写真下。これのどこが「柳」なのか不明で、一説に葉が似ているからといいますが、そうでしょうかねえ。
花の漢字表記には情緒があり俳句や歌などで好まれますが、読めるという前提があってこそ使うべきであり、そうでなければ乱用は避けたいものです。とはいうものの、美しい花を見るだけでなくその名前と漢字を知っていると、なんとなく人生が豊かになるような気がしませんか? この漢字クイズではこれからも折に触れて、動植物の漢字を取り上げていきたいと思います。