「まるい」は「丸い」と書くことがほとんどですが、「まるい人柄」は「円い」が上回りました。

「まるい」の使い分けについて伺いました。

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「まるい人柄」は「円い」が「丸い」をやや上回る

穏やかな人について「人柄が『まるい』」と言いますが……どちらの表記を使いますか?
人柄が円い 55.6%
人柄が丸い 44.4%

 

人格円満という言葉を思い浮かべた人が多いかもしれません。「円い」が「丸い」をやや上回る結果となりました。

ただ、今回のように選択肢として示されれば選ぶことがあっても、普段から自分でも「円い」を使うという人がどれほどいるかは疑問もあるところです。

漢字の使い分けを示した文化審議会国語分科会の報告「『異字同訓』の漢字の使い分け例」。同分科会の漢字小委員会の議事録(2015年6月)をのぞくと、委員の一人が

例えば「まるい」なんていうのも、「円い窓」を「円窓(えんそう)」と言いますけれども、今、「円」という漢字で「円い」と書いてある文章というのは、余り見なくなりましたね。ほとんど今は「丸」でしょう。〔中略〕今の人たちも、若い人たちも、このような字は使わないと思いますね。

と述べており、この意見は私たちの実感とも一致しているのではないかと思います。結果として「使い分け例」の「まるい」の項目では、「円い」に「円の形である、円満である」という意味を示しましたが、用例では「円(丸)い窓。円(丸)いテーブル。円(丸)く輪になる」と、円・丸を併記する形になっています。

 ただし、唯一の例外が「円い人柄」。小委員会の議論を踏まえても、この場合だけは「円」が定着していると判断されたようです。

 そのためか、他の新聞社の用語集には「人間が丸くなる〔「円い人柄」は別〕」というような、細かい使い分けを示したものもあります。

 アンケートの結果は「円い」が一応は定着していることを示すもので、国語分科会の判断も面目が立ったと言えましょうか。もっとも「丸い」が4割を超えたことからしても、「まるい」なら常に「丸い」を使うようになっている、という傾向が示されたとも言えるでしょう。

(2018年04月20日)

質問に際して

まず、「円」には音読み「エン」のほかに訓読み「円い=まるい」があるということが忘れられがちかもしれません。同じ「まる」でも、「丸」が主として立体の球を指し、「円」が主として平面の円を指します。

比喩的な場合はどうでしょうか。文化審議会国語分科会による「『異字同訓』の漢字の使い分け例」(2014年)では、「円い」について「円の形である。円満である」と説明。用例としても、「円満」という意味に沿って「円い人柄」を挙げており、性格などの表現としては「円い」を選ぶのが妥当とされています。

ただし、近年では「まるい」という場合には何でも「丸い」とする傾向があるようです。新聞社の用語集でも「人間・人柄が丸くなる」という例を挙げて、人柄の円満さについても「丸」で構わないとするものがあります。

(2018年04月02日)

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