新聞製作の現場で原稿に向き合う校閲記者が、日々扱っている記事を教材に適切な表現を探る校閲の視点について解説する好評の校閲オンライン講座。5月は校閲歌人・澤村斉美記者が講師を務め、新型コロナウイルス関連や、性別・ジェンダーに関わる表現などを取り上げます。

5月30日(日)10:30~12:00 受講料3850円

講師プロフィル
澤村斉美(さわむら・まさみ) 毎日新聞校閲センター大阪グループ副部長。2007年校閲記者として入社。歌人としても活動し塔短歌会編集委員を務める。歌集に『夏鴉』、校閲記者としての日々を詠った『galley ガレー』など。そもそも、石川啄木が新聞社の校正係として働いていたことから新聞の校閲という仕事を知った。子どものころから読むことなら苦にならない、読むことが職業になるなんてすばらしい、と思いこの仕事に就いたが、それほど甘くはないことをいまだに思い知る日々。

 

2020年2月から校閲講座が始まり、6月からオンライン化して間もなく1年。四度(よたび)お話しさせていただきます、校閲記者の澤村です。

これまでは「校閲とはなんぞや」という概論から始め、新聞紙大のダミー記事で校閲の実践をするという構成で行ってきました。今回は、概論はすでに踏まえたものとして、もう少しテーマを絞って言葉の使い方について考えてみたいと思います。取り上げるのは、新型コロナウイルス関連の言葉と、性別やジェンダーに関する言葉です。

新型コロナウイルスによる感染症の流行とともに耳慣れない言葉が数多く登場し、もはや見ない日、聞かない日はないというぐらいになっていますが、「何か変だな」と引っかかりながらも使っている言葉はありませんか。例えば「ウイルスを除菌する」は? ウイルスは「菌」ではないけれどいいのだろうか……。「ワクチンを接種した人」は「接種を受けた人」なのか、医師などの「接種を行った人」のことなのか……。いくつかの例を挙げて、日本語としての違和感を示すとともに、新聞ではどのように判断しているのかお話しします。

 

 

また、性別に関する言葉ではこんな疑問も。菓子職人のことを「パティシエ」と言いますが、女性の菓子職人のことは原語に基づいて「パティシエール」とすべきなのかどうか。「雌伏する」という言葉があるけれど、この言葉は女性に対する差別を想起させないか……など、新聞紙面で見かける言葉にもジェンダーについて考えるきっかけがあります。これらについても豊富な事例を示してお話ししたいと思います。

 

 

これまでの講座では、実にさまざまな職業の方が日ごろの仕事の基礎として校閲を学ぼうとされていたことが印象深かったです。参加者からの質問に私も学ぶところが多くありました。今回も、校閲という切り口で言葉の使い方に関する課題を共有することができれば幸いです。

【澤村斉美】

5月30日(日)10:30~12:00 受講料3850円

 

「校閲歌人」について
澤村記者は学生時代から短歌に親しみ、06年に角川短歌賞、08年に現代短歌新人賞・現代歌人集会賞を受賞した歌人。2016年10月5日の朝日新聞の1面コラム「天声人語」では“校閲歌人”として紹介されました。→こちら(朝日新聞デジタル)

講座の感想 ありがとうございます

5月30日(日)10:30~12:00 受講料3850円

日本語力を磨く 校閲オンライン講座

次回は5月30日(日)の10:30~12:00で、受講料は3850円です。今回の講師は“校閲歌人”の澤村斉美記者。日本全国、世界中どこからでも参加できます。

昨年6月からオンライン化した毎日新聞の校閲講座は大変好評でリピーターも多数。回を追うごとに受講者が増えており前回は約250人でした。

校正・校閲に関心のある人はもちろん、ライターの方や文章を書くことを趣味としている一般の方々にもおすすめします。

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