「辞職」は「役職についていうのは誤り。『辞任』が適切」。また「『薪』は『たきぎ』とも『まき』とも読める場合が多い」が「自然に手に入る(加工されていない)『薪』は『たきぎ』と読むことが多い」など、#明鏡 3版には校閲としても参考になる説明が追加されています。

 

 

 刊行されたばかりの明鏡国語辞典第3版から、特に校閲として気になる変更点を紹介します。(画像は明鏡3版から。黄色の強調は引用者)

「辞職」と「辞任」の使い分けを明記

 明鏡3版で類義語の書き分けについて詳しくなりました。「書き分け」欄が設けられており、「上がる」「挙がる」「揚がる」など同音の漢字の書き分けで参考になります。同音でなくても「流出」「流失」の違いなどもあり、また、「辞職」の項にはこのように書かれています。

 「役職についていうのは誤り。『辞任』が適切」。毎日新聞では、例えば閣僚が退く場合は「辞任」で国会議員を辞める場合は「辞職」と書き分けています。辞職は職場を離れ、仕事をなくすようなところが違います。

 「役職についていうのは誤り」だけではわかりにくいかもしれませんが、「辞職」と「辞任」の違いについて書かれた辞書は珍しく、多くの人に参考にしてほしいと思います。

「薪」の読み分け「まき」「たきぎ」

 「薪」という字の常用漢字表にある読みは「シン」「たきぎ」だけです。紙面では「まき」と読む場合は仮名に直すのですが、迷うことが少なくありません。明鏡3版ではヒントが載りました。

 特に「自然に手に入る(加工されていない)『薪』は『たきぎ』と読むことが多い」というところが参考になると思いました。

「はいる」と「いる」、「ちがう」と「たがう」

 また、こういった読み分けも参考になります。

「入る」

「違う」

 

 「主」について「しゅ」か「おも」かなどもあるのですが、それならば「主」について「ぬし」と読むか「あるじ」と読むかの読み分け欄もあるといいなあと思いました。ほかにも「逃」について「にがす」か「のがす」かもあるとよいかもしれません。

【平山泉】

 

フォローすると最新情報が届きます

Twitter