今から25年以上前の、駆け出しのころ。南太平洋にある、フランスの海外領土「ニューカレドニア」では独立に向けた紛争が続き、毎日新聞でも何度か記事になった。日本では「天国にいちばん近い島」「人気の新婚旅行先」として知られるニューカレドニア。では「カレドニア」はどこにあるのだろう。

 カレドニアとはラテン語の古い呼び名で、英国グレートブリテン島の北部地域を示し、現在のスコットランド地方あたりだという。カレドニアはローマ帝国との戦いに屈することなく、独立と自由を守った。スコットランドの人々にとっては特別な意味合いのある言葉で、思い入れたっぷりの詩や歌、叙情的に語る際は「スコットランド」よりも「カレドニア」が使われる。

 一方のニューカレドニアは、英国の探検家、ジェームズ・クックが1774年に上陸した際、海から眺めた景色が、山の多いスコットランド(カレドニア)によく似ていたため命名したという。クックの父親がスコットランド出身ということも影響したのであろう。

 しかし、その後、ニューカレドニアはフランスの植民地から海外領土となり、カレドニア(スコットランド)との関係は希薄になる。スコットランドにしても、ニューカレドニアを意識することはほとんどなかろう。「ニュー」といいながら、これだけ離れた存在になってしまうこともあるのか、と調べていて驚いたことがある。

【原田幸治郎】

 

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